英語での交渉で負けました。 英語でも何語でも同じですが、相手の顔を見ずに交渉しても伝わりません。 交渉する時は相手の顔を見て交渉しましょう! 負けた英語での会議でのできごと、 外資系の日本担当として日本のビジネスパートナーと本社に出張しました。 目的は、これまでのやりとりで本社側が認めてくれない内容を直訴するため。 会議を円滑にするために要求は事前に送付済み。 日本のビジネスパートナー2名と、日本担当の私の上司と私の4人で出張。 本社で打ち合わせが始まります。 ビジネスパートナーのうち、上司は海外駐在経験や出張が豊富で英語がある程度分かり、 もうひとりの担当者は資料を見ながら理解していくレベル。 打ち合わせを調整していた際に担当者に 、「私は通訳ではないので、通訳が必要なら通訳できる人と一緒に来てください」 と事前にお願いしていました。 私は外資側の人間なので、 会議では日本の担当としての立場で考えて話て要求する必要もあり、 通訳をしている暇はありません。 また、要求は本人が強く言わないと効果がありません。 それ以前に、私は通訳をすると脳が2つに割れるほど疲れる、 そのわりに通訳の内容はおおまかな要約しかできない。 英語はサバイバルレベルで戦っている日々ですから。 本社での打ち合わせ開始 本社の人と挨拶を笑顔で交わします。 まず、本社側は組織の説明をしてくれる。 ここで無意味な行動をビジネスパートナーが始めます。 議題に関係のない組織や業務の内容の説明を一生懸命にメモをとります。 目線は説明者でなくスクリーンに釘付け。 組織の説明などは、適当に聞き流し、 少し疑問思ったことを場を温めるためだけに質問してあげればいいのに、 と思いますが、指導する立場では有りません。 必死でメモを取っています。 まるで高校の授業のようです。 私は、相手が今日は何をやるつもりなのか? 敵対してくるのか?友好的に譲歩した回答をくれるのか? そんなことを考えながら説明者を凝視します。 ビジネスパートナーは画面に釘付けで説明者を見ていないので、 結果的に説明者は私の方を見て話すことに。 途中で少しだけツッコミを入れます。 聞いているよと分かってもらうだけの軽い内容。 ビジネスパートナーは分かっているのか分かっていないのか、 メモを取り続けます。 細かい情報が本当に欲しいなら、 「この資料は、後でくれるのか?くれないのか?」と最初に聞けばいいのに。 助言したいのですが、ビジネススタイルを注意するには偉い立場の人です。 説明が終わって、なぜか説明者ではなく私に日本語で質問が来ます。 ある単語の意味は何?という内容の。 私は内容は真剣に聞いてませんし、こまかい単語なんてスルーしているので分かりません。 そもそも、私が説明者ではないので、 「直接質問をしてください」と答えます。 ビジネスパートナーは不機嫌になり渋々聞きました。 そして、言葉の意味から広がる細かい質問が始まります。 今回の会議には関係が薄い内容を聞きます。 時間を心配して、私は適当に切ろうと間にはいってみますが中々止まりません。 30分も時間を無駄にしました。 議題について打ち合わせを開始。 事前に送っていた要望について会議がやっと移りました。 わたしはファシリテーター(会議を進行させる役)として まずビジネスパートナーから説明をしてくださいとお願いします。 生の声で、ハッキリと要求することが大事なので。 内容は既にPDFで送ってありますし、 この会議に参加している人は全員認識して挑んでいます。 突発的に参加している人はいません。 なので、ただ説明と要求を再び肉声で説明するだけで良いのです。 しかし・・・ 担当者が英語で全部を説明するのは難しいので、 通訳してくれませんかと言ってきます。 わたしは、「通訳はできません、補足するサポートはしますので英語でお願いします」 と答えます。 相手はイライラを隠そうともせず、わたしもイラッとしだします。 ビジネスパートナー担当者は渋々説明を始めます、 スクリーンを見ながら英文を読んでいきます。 そうじゃないと思うよと頭で考えながら聞いてます。 要求する相手に対して概略を言って、 これが要求なのでどうするの? と聞くだけでいいのに。 説明が終わってやっと、我々の本社の人に向きました。 インパクトも何も有りません。 怒りもみえません。 次に本社側から要求に対する回答の説明が始まります。 スクリーンに写しての説明です。 ビジネスパートナーは画面を見たままで 本社の担当者の顔を見ません。 メモ取りが始まります。 説明の内容は拒否する方向で、 屁理屈がいっぱいです。 わたしは日本担当として相手を凝視して突っ込みます。 本社は平然として返しが来ます。 勝ちにくいとは分かっていますが、文句を言っていかないと始まりません。 ビジネスパートナーは、また高校の授業状態です。 必死でメモを取っています。 メモを取ることが不要とは言いませんが、 重要な数字や決定事項以外は交渉の時は必要ないと思います。 私は英語がわからないからこそ、重要と思うこと以外はメモしません。 ビジネス英語をサバイバルするには、 目的を遂行すること達成することだけに集中して、 内容を完全に把握しようとしないことが大事だと考えるから。 説明がある程度終わってから、 ビジネスパートナーが内容を掴みきれないので、 通訳して欲しいと言ってきます。 わたしは、「わからないことは、その場で聞いてください、私は通訳では有りませんと」繰り返します。 ビジネスパートナーが不機嫌になり、 「それぐらいしてくれてもいいじゃないですか(怒)」と言ってくるので 私は、 「私は、通訳はしないと事前に言っています。内容を理解するには、分からないことは直ぐに聞いてください」と答えます。 ビジネスパートナーが怒りだしたので、 しかたないので私も怒りを見せて、再度同じことを繰り返します。 やっとビジネスパートナー担当者が、 我々の本社の人間に英語で質問をはじめました。 私も両者の理解が噛み合っていないと感じたときには、 説明を入れます。 私の英語聞き取りレベルは低いので、 常に確認しながら話していくしか有りません。 会議の結果として、本社から良い条件の回答を得られず。 私もビジネスパートナーも高い出張費を払って海外まで来たのに。 今回の会議で負けた理由としておもうこと、 今回の敗因は、 日本の会議とは異なるアメリカ系の会議を理解していない状態で行ったこと。 日本的に偉い人が来たらある程度は良い条件が引き出せるだろうと甘く考えていたこと。ビジネスパートナーが私が日本担当として間に入ってくれると変な期待を持った状態で来ていたこと。 私はビジネスパートナーに会議ではハッキリと意見を言い強く要求してください、 とお願いしていましたが、伝わっていませんでした。 アメリカの会社ですから、要求を拒否してくることが普通なので、 対抗するには色々な理由付けをして戦うことが必要。 残念ながら、ビジネスパートナーも私も目的を達成できず、、 負けた状態で帰ることになりました。 ビジネス英語で会議をサバイバルするには 戦う前の事前の準備はもちろん大事ですが、 相手と向き合って話すことがもっと大事です。 スクリーンを見ながら、話をするとかありえません。 相手は拒否してくることを前提に話をして、 要求以外の話に流さず無視する。 相手を見て聞く、話す。 怒りを遠慮なく相手に見せる。 こんな事が必要だと感じた経験でした。