外資系で勤務時に特に注意していることが「今回だけ」を使わないことです。
日本で外資系で働く時のビジネスパートナーやお客様は日本人です。日本の慣習ではお互いに融通をきかせて丸く収めることがよくあります。それが出来ないと上手くビジネスが回らないことも多いですね。
なので、外資系とはいえ日本人の担当がやってくるとビジネスパートナーは融通をきかせることを求めてきます。
今回は私のアメリカ系外資系で特に注意している「今回だけを使わない」についてです。
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今回だけを使わない理由
私の仕事は機器のサポート業務で、問題が発生した時に連絡が来ます。ビジネスパートナーはお客様からの苦情を受けてメーカーの担当者の私に連絡をします。
ビジネスパートナーは日本的に、お客様に責任があっても顧客満足度のためやユーザーを引き止める為に、メーカー側での費用負担を要求してくることがあります。
日本のメーカーで勤務もしてきたので慣習については分かっています。でも、今は外資なので注意が必要なのです。
日本の担当として責任と権限はあるので、ある程度の費用対応はできるのですが、必ず断ります。
何故なら、日本の慣習では「今回だけ」が通じない人が多いからで、1度ルール外の対応をすると、それが標準になってしまうのです。次回に断ると、前回は受けてれたのにと逆恨みされる可能性が高い。
そして耐えきれずに受け続けると、アメリカからの監査時にルール違反の利益供与をしていると判断され、下手をするとクビになります。
なので、1度目に「今回だけは使わない」と対応することが大事なのです。
外資系で「今回だけは使わない」対応をすすめるコツ
日本のビジネス慣習が悪い訳ではありません。ルール外のことに使う予算を組んで、お客様の負担を軽減して囲い込む戦略で、人間関係を大事にするビジネスですね。
ただし、アメリカ系の外資では日本人がパートナーでも要注意です。ズルズルと続けると自分の立場が悪くなるだけです。
アメリカ以外の対応は経験がありませんが、日本ほど顧客第一のビジネスモデルの国は少ないと感じます。
よくわからない場合は「先ず断る」から始めることがコツです。
後からルール外を受けることは相手に喜ばれ簡単ですが、受けたものを断ることは大きな困難を伴います。
今回だけを使わないで将来を見る
「今回だけ」を使う時は、その場を凌ぐことを考えていますが、将来を見据えると視点が変わります。
- お客様は本当に離れるのか?
- 周りのお客様への影響は?
- 今回だけで止まるのか?
- 会社として将来も受けられるのか?
きっと、冷静に将来を考えると答えが出るはずです。
私が、ビジネスパートナーに責め立てられて辛い状況になった時に思考を向けるように気をつけていることは「お腹がすいた人には魚を与えるのではなく、魚の釣り方を教える」です。
- 泣いたら与えては行けない
- 魚を与えてはいけない
- 魚をとる方法を教える
- 魚をとる方法を応用して他の物動を取る方法を教える
- 魚も動物も取らなくても生きる方法を教える
- 自分で考えて行動する方法を教える
要するに、ビジネスパートナーがお客様対応の方向をルール内で収めるように指導するということです。
おわりに
外資系で働くと日本の慣習とのギャップに悩むことは多々あります。
けれども、ビジネスパートナーやお客様は外資系だからと諦めてくれる部分もありますので、「今回だけは使わない」ことは日本企業で働いてる時よりはらくにできます。
外資系で働く時は、ドライに対応した方が結果的にお客様が納得してくれることが多いと思いますので、迷ったら断るを試して見てくださいね。